韓国でのコンサートやイベント参加が決まり、会場が「蚕室(チャムシル)室内体育館」と聞いて、期待に胸を膨らませている方も多いのではないでしょうか。しかし、海外の会場となると、具体的なアクセス方法や最寄り駅からの行き方、会場のキャパシティなど、分からないことも多くて少し不安になりますよね。
特に、コンサートの満足度を大きく左右する座席からの見え方や、大きな荷物を預けるロッカーやクロークの有無は、事前にしっかり把握しておきたいポイントです。また、スタンディングでの待機方法や着席指定席の詳細、気になる客降りの可能性、そして意外と重要なトイレの混雑状況など、知りたい情報は尽きないかもしれません。
この記事では、そんなあなたの様々な疑問や不安を解消できるよう、蚕室室内体育館に関する情報を網羅的に、そして分かりやすく解説していきます。
- 蚕室室内体育館への最寄り駅から迷わないアクセス方法
- イベント規模を左右するキャパシティと各フロアの座席情報
- コンサートでの座席からの見え方や注意点
- ロッカーやトイレなど知っておくと便利な施設情報
蚕室室内体育館のアクセスとキャパ基本情報
- アクセスの鍵となる最寄り駅からの道順
- 周辺情報のレストランやカフェで時間調整
- 会場内のトイレの場所と混雑状況
- 荷物を預けるロッカーやクロークの有無
- コンサート開催時の会場全体の雰囲気
アクセスの鍵となる最寄り駅からの道順

2024 JUnho Seoul Concert by 筆者
蚕室室内体育館へ向かう際の最も便利で分かりやすい交通手段は、ソウルの地下鉄を利用する方法です。
体育館の最寄り駅は、地下鉄2号線と9号線が乗り入れる「総合運動場(チョンハプウンドンジャン)駅」になります。ここで注意したいのが、隣の「蚕室(チャムシル)駅」と間違えないことです。「蚕室駅」はロッテワールドタワーなどがある駅で、目的地ではありません。必ず「総合運動場駅」で下車してください。
総合運動場駅の出口から体育館まで
総合運動場駅に到着したら、6番または7番出口を目指しましょう。これらの出口が体育館への最寄りの出口となっており、地上に出ると目の前に広大なソウル総合運動場の敷地が広がっています。案内表示も各所に設置されているため、初めて訪れる方でも迷うことは少ないと考えられます。出口からは、人の流れに沿って歩いていけば約10分ほどで体育館の建物に到着します。
ソウル市内 主要エリアからの所要時間
ソウル市内の主要な場所からのアクセス時間はおおよそ以下の通りです。
出発地 | 主な路線 | 所要時間(目安) |
明洞 | 地下鉄2号線 | 約35分 |
弘大入口 | 地下鉄2号線 | 約45分 |
江南 | 地下鉄2号線 | 約10分 |
仁川空港 | 空港鉄道・9号線 | 約90分 |
金浦空港 | 地下鉄9号線 | 約45分 |
このように、特に2号線沿いの主要エリアからはアクセスしやすく便利です。ただし、これはあくまで乗車時間の目安であり、乗り換えや駅構内の移動時間も考慮して、時間に余裕を持った行動を心がけることが大切です。
周辺情報のレストランやカフェ事情
イベント当日は、開場時間より早く到着することも多いですよね。その際の待機場所や、イベント前後の食事に便利な周辺の施設情報を知っておくと、一日をより快適に過ごせます。
「総合運動場」の駅前には、コンビニやトイレ、韓国料理店などが複数あり、イベント前の簡単な食事や飲み物の買い物には大変便利です。
もし時間に余裕があれば、2駅隣の「三成駅」まで足を運ぶのも良いでしょう。こちらには巨大な複合施設「COEX」があり、中にはレストラン、カフェ、ショッピングモール、映画館、水族館まで揃っています。一日中楽しめるほどの充実ぶりなので、イベントまでの時間を有意義に過ごすには最適な場所と言えるでしょう。
会場内のトイレの場所と混雑状況
大規模イベントで多くの方が心配されるのが、トイレの問題です。
会場周辺(屋外)のトイレ
まず、会場建物の外にもトイレが設置されています。具体的には、会場正面に向かって左側の建物沿いと、右側の待機列が作られることが多い広場の右側にそれぞれ1か所あります。特にスタンディングで入場する場合は、一度中に入ると長時間トイレに行けなくなるため、入場整列の前に必ずこれらの屋外トイレを利用しておくことを強くお勧めします。
会場内のトイレ
会場内のトイレは、各階のフロアに複数設置されていますが、収容人数に対して数が十分とは言えません。特に女性用トイレは開演前や休憩時間に長蛇の列ができるのが常です。
このため、可能な限りトイレは会場に到着する前に、駅や周辺の商業施設で済ませておくのが最も賢明な対策と言えます。もし会場内のトイレを利用する場合でも、開場直後や、公演が始まって少し経ったタイミングなど、人が集中する時間を避ける工夫が必要になります。
荷物を預けるロッカーやクロークの有無
遠方からの遠征や、ショッピングの後に会場へ向かう場合、大きな荷物の預け場所は非常に重要なポイントになりますよね。
まず知っておきたい点として、蚕室室内体育館の会場内には、日本の会場でよく見られるような常設のコインロッカーはありません。
ただ、多くのコンサートやイベントが開催される際には、主催者側が臨時のクロークサービスを設けてくれることが一般的です。これは、会場の指定された場所で大きなビニール袋を受け取り、その中に荷物をまとめて預け、引き換えに番号札をもらうというシステムです。会場内で荷物を預けられるのは大変便利ですが、いくつか注意点もあります。
- 利用料金: 有料の場合が多く、支払いはウォンの現金のみという可能性も考えられます。事前に小銭を準備しておくと安心です。
- 受付時間: 預かりや引き出しの時間が決められている場合があります。終演後は大変な混雑が予想されるため、時間に余裕を持った行動が求められます。
- 貴重品: 貴重品や壊れやすいものは預けられないルールになっていることがほとんどです。
もちろん、全ての公演でこのサービスが提供されるとは限りません。そのため、より確実な方法としては、やはり最寄り駅の「総合運動場駅」や、隣の「蚕室駅」などのコインロッカーを利用するか、滞在先のホテルに預けてから会場へ向かうのが最も安心できる選択肢と言えるでしょう。イベントの公式アナウンスでクロークの有無を確認し、ご自身の計画に合わせて最適な方法を選ぶことが大切です。
コンサート開催時の会場全体の雰囲気
蚕室室内体育館は、1979年に竣工した歴史ある会場で、長年にわたり数々の伝説的なコンサートやスポーツイベントが開催されてきました。その歴史が醸し出す独特の雰囲気は、訪れるファンにとっても特別なものです。
円形のすり鉢状の構造が特徴で、どの席からでもある程度のステージ視界が確保されるように設計されています。音響については、最新の会場と比較すると反響が強いと感じることもありますが、それもまたこの会場ならではの味と捉えることもできます。
また、K-POPアーティストの聖地の一つとしても知られており、コンサート当日は会場周辺がファンの熱気で包まれます。グッズ販売の列や、ファン同士が交流する姿など、開演前からイベントの一部として楽しめる雰囲気に満ちています。
座席で変わる蚕室室内体育館アクセスとキャパ
- 座席配置とフロアごとの特徴
- 着席指定席からのステージの見え方
- スタンディングの場合の待機場所と入場
- 客降りが期待できるアリーナ席の魅力
- 蚕室室内体育館のアクセスとキャパ総まとめ
座席配置とフロアごとの特徴
蚕室室内体育館のキャパシティは公称で約20,000名とされていますが、これは最大収容人数です。実際には、ステージの設営やイベントの形式によって使用される座席数が異なり、一般的なコンサートでは約11,000席規模で開催されることが多いです。
座席は大きく分けて、アリーナ部分の1階席と、スタンド部分の2階席・3階席の3つのフロアで構成されています。
各フロアの座席数(目安)
- 1階席: 約1,000席(多くは可動式)
- 2階席: 約4,273席
- 3階席: 約5,759席
1階席は、コンサートの際にはスタンディングエリアになったり、座席指定となります。席数的には、主な観客席は2階と3階のスタンド席となります。それぞれのフロアからの見え方には特徴があるため、チケットを選ぶ際の参考にすると良いでしょう。
着席指定席からのステージの見え方
蚕室室内体育館の着席指定席は、主に2階と3階のスタンド席を指します。
2階席からの見え方

2024 Junho Seoul Concert @ Jamsil Gymnasium by 筆者
上記画像は2階18区5列からのメインステージの見え方です。
2階席は、ステージ全体をバランス良く見渡せるのが最大のメリットです。ステージとの距離も適度で、会場全体の一体感を感じやすいでしょう。特に、ステージ正面のエリアであれば、パフォーマンスや演出の全貌をストレスなく楽しめます。
3階席からの見え方
3階席は、会場の最も高い位置にあるため、ステージからは最も距離が遠くなります。アーティストの姿は小さく見えてしまいますが、その分、視野を遮るものがなく、ステージセットや照明演出の全体像をパノラマビューで楽しめるという利点があります。まるでライブDVDを見ているかのような俯瞰した視点で、公演の世界観に浸りたい方には向いているかもしれません。こちらも双眼鏡は必須アイテムと言えます。デメリットとしては、傾斜が急であるため、高所が苦手な方は少し怖いと感じる可能性があります。
スタンディングの場合の待機場所と入場
コンサートによっては、1階のアリーナ部分がオールスタンディングエリアとして使用される場合があります。スタンディングは、アーティストを間近で感じられる魅力がありますが、特有のルールや注意点が存在します。
スタンディングの場合、チケットに記載された整理番号順に入場することになります。開場時間のかなり前から、指定された待機場所で番号順に整列する必要があります。待機場所は屋外になることがほとんどなので、夏は熱中症対策、冬は防寒対策が欠かせません。
入場が始まると、自分の好きな場所を確保できますが、一度場所を決めると移動は困難です。体力に自信のない方や、背が低い方は、無理に前方を目指すよりも、少し後ろのスペースに余裕がある場所や、段差がある場所を狙う方が、結果的に快適に鑑賞できる場合もあります。長時間の立ちっぱなしになるため、動きやすい服装とスニーカーなどの楽な靴で臨むことが大切です。
客降りが期待できるアリーナ席の魅力
コンサートの演出の一つとして、アーティストがステージを降りて客席の間を練り歩く「客降り」があります。この客降りが行われる可能性があるのが、1階のアリーナ席です。
もしアリーナ席が着席指定の場合、通路側の座席はアーティストを至近距離で見られる絶好のチャンスとなります。また、ステージから伸びる花道や、会場後方に設置されるサブステージの周りも、客降りやファンサービスが期待できるエリアです。
さらに、近年では「トロッコ」に乗って、アリーナの外周やスタンド席の前を移動する演出も増えています。トロッコが通るルートの近くの席であれば、たとえ後方の席であっても、一瞬で最前列のような近さを体験できるかもしれません。
ただし、これらの演出は必ず行われるわけではなく、公演内容によって異なります。過度な期待は禁物ですが、もしアリーナ席やスタンド前列のチケットが手に入った場合は、そういった楽しみがあることも覚えておくと良いでしょう。
蚕室室内体育館のアクセスとキャパ総まとめ
ここまで、蚕室室内体育館のアクセス方法から座席の見え方、コンサートならではの注意点まで、様々な情報を解説してきました。この記事の重要なポイントを最後にまとめます。
- 最寄り駅は地下鉄2号線・9号線の総合運動場駅
- 「蚕室駅」ではないので乗り過ごしに注意が必要
- 6番または7番出口から徒歩約10分で会場に到着する
- 一般的なコンサート時のキャパシティは約11,000人規模
- アリーナはスタンディングと座席指定の場合がある
- 2階席はステージ全体が見やすくバランスが良い
- 3階席は距離があるが照明など演出全体を楽しめる
- 双眼鏡はどの階層でも持参するのがおすすめ
- 会場内に常設のロッカーはない
- イベント時に臨時のクロークサービスがあることも
- トイレは屋外にもありスタンディング入場前には済ませておく
- スタンディングは整理番号順の入場と体力勝負
- 客降りやトロッコ演出はアリーナ席の醍醐味
- 事前に情報をしっかり集めて当日に備えることが大切